2009年3月26日木曜日

L O S T

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あの人気ドラマ「LOST」の話ではない。

自分が一番大切にしていた、

ブライトリングの腕時計を「LOST」しちゃった話だ。

いつもなら撮影中でも腕に着けているのに、

この日に限って、朝出かける間際になって

カメラのメモリカードと一緒に

カメラバッグの上フタのファスナーポケットに

無造作に入れて部屋を出た。

このところ、ノースでは波が無く、

東のマカプウ岬の脇の入り江では綺麗なハイタイドが続いていた。

前日、天気がイマイチで撮れなかった波を

今度こそ撮ろうと思い、同じポイントへ。



雲は多いものの、風もあって流れが速く、

これはイケルと思い、撮りはじめた。

最近のデジカメは画素数が多いので、

1枚のメモリカードで撮れるカット数がぐっと少なくなってしまう。

でもまあフィルムを交換する感覚でいれば、

それもさほど苦ではないが・・・。

えっ?もう「CARD FULL」かい?・・・と、

浜の砂の上で、海から吹く潮風を身体で防ぎながら

カメラから外したメモリカードをバッグの上フタのポケットに仕舞い、

同じポケットから空のメモリカードを取り出し、カメラに装着。

その時には、ポケットの中に腕時計がちゃんと有るのを

チラッと見た気がするのだが・・・。

当然、沖から寄せる波に100%気をとられていた。

ファスナーを締めずに、上フタをパタンと戻していた。

そのまま撮影を続け、曇ってしまったので次の場所へ移動。

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夜、部屋に戻って、腕時計が無くなっている事に

初めて気が付いた。

「あの時だ。」とすぐに思い当たった。

フタを閉める時に、空いたままのファスナーの間から飛び出して

砂の上に落ちたのだと。

その瞬間の僕は、バッグから目をそらし、海を注視していた。



翌朝、急いで現場に行き、

カードを交換した辺りの砂浜を裸足でまさぐってみた。

もしかしたら、奇跡が起きて発見できるかもと思いながら・・・。

でも、暫くしたら、そんな自分がアホに思えてきて、

なんだか諦めがついた。

「とても大切な物をハワイの海で失くした事。それは

きっとなにか特別な意味がある事なのだ」と思えたから。

そして妻の裕子の反応たるやびっくり。ちっとも怒らず、

サラッと「また買えばイイでしょ。」・・・だって。

大物やなーーー!

あ〜〜〜〜でも〜〜〜ショ〜〜〜〜ック!

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2 件のコメント:

KCR さんのコメント...

あらら、残念ですね(T.T)
でも新しいものが入ってくるスペースができたと思えば諦めもつく!(かも)

Motomu Takayama さんのコメント...

KCRさん、そうそう、
そう思えばいいんですよね。
しかし、失った物の重さって、いつも後になってから気がつく事が多いです。
そして、それが取り返しのつかない物の場合には、諦めるしかなく、そうする事によって人は成長する訳で・・・・何だかシドロモドロですが、要は前向きに生きる事ですね。