2007年10月26日金曜日

【輝く風】Deeper Makaha

深い・・・。

僕が撮る写真の中には、こんなにダークなハワイもたくさんある。

個人的には、結構気に入ってるのだが、個展などではあまり展示しない事にしている。

だって、気分が重くなる人もいるだろうし・・・。

でも、僕はMakahaのこの空気が大好きなんだ。
なんとなく身体に馴染むんだよ。


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2007年10月18日木曜日

【輝く風】魔法をかけられた朝

この夜明けのシーンは、僕がハワイで見た沢山のサンライズの中で、最も感動した光景だ。

3月20日のブログでも紹介しているが、この時に撮影した写真の中に未発表のものがいっぱいあって、このままでは写真が可哀想なので、ここで少しお見せしようと思う。

特に水平線近くの海の色が、神秘的なブルーの輝きを発しているところを拡大画像で見て欲しい。

Kaneohe Bayの一番Kualoa寄りのこの場所は、いつも波がなく鏡のように凪いでいて、入射角どおりに朝焼けのオレンジ色が空を映し込んで広がっている。
ところが、湾の外では波が立っていて、そこには、上空の明け始めたばかりのブルーが映り、この不思議な現象が現れたのだろう。

一番手前の空には、黒々とした重そうな雲が厚く低く垂れ込めていて、それを映す目の前の水面は、暗く淀んで見える。
現実にそれを目撃した僕は、驚きと興奮と喜びで視界が潤みっ放しだった。

やがて、水平線の彼方の雲の向こうに陽が昇りはじめ、輝きは眩しさを急速に増して行く。

カメラでは明暗のコントラストが強すぎて、影の部分は真っ黒に落ちてしまう。
でも明るい部分の眩しさ、燃えるような赤の美しさを、なんとか捉えようと夢中で撮り続けていた。

ふと視線を南に移すと、そこでは更に驚きの雲のパフォーマンスが繰広げられていた。

こんなにいくつもの色に染まった雲を、僕は初めて見た。
もし、これを絵に描いたら、どんなに上手くても、きっと嘘っぽくなってしまうだろうとも思った。

「ハワイの魔法」にかけられ、幻を見ていたような朝だった。

この時の海と空の写真は、残念ながら印刷では表現しきれないため、今回のカレンダーでは採用しない事になった。

※この頃コメントが少なく、ちょっとブルーです。なんでもいいですから
 気軽に書き込んでください。すぐ元気になりますから。ねっ。
 カレンダーもよろしく!

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2007年10月10日水曜日

【お知らせ】Calendar 2008 発売開始!

この度、僕の2008年版カレンダーが発売される運びとなりました。

GLOBAL STANDARD という会社が全面的に協力してくださり、かなり素敵なカレンダーに仕上がったと自負しております。
主にハワイで販売する目的で製作しましたので、全て英語表記、もちろん祭日はアメリカの祭日が記されています。
月ごとに僕自身のハワイに寄せる思いが語られていますが、このブログで毎月の初頭に日本語に訳したものをアップする予定です。
B3サイズで、真っ白いミラーコート プラチナという高級紙に印刷、写真面だけをマットに仕上げています。




発行部数は2000部の限定販売です。
詳細をお知りになりたい方、購入ご希望の方は、こちらをご覧ください。

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2007年10月7日日曜日

【輝く風】Bali Hai-3


翌日、僕達家族はゆっくりリゾートすることにし、

買い物に行ったり、プールで遊んだり・・・。

しかし、僕は撮りたい衝動でソワソワ落ち着かない。

で、午後からBali Haiまでドライブに出かけた。

途中、E`waビーチやHaenaビーチを撮りながら、更に進んで行くと、

北側の外れ、Ke`eビーチに到達し、道は終わる。

既に陽は傾き、周囲はややアンバー掛かった景色に変わりつつあった。

Na Paliコーストのトレッキングコースの入り口でもある

このビーチの西側に、ゴツゴツした岩が転がる小さな岬があり、

僕はその先端に、まるで誰かが待っているかのように急いだ。

ビーサンで来てしまった事を後悔しながらも、なんとか歩き通した。

そして、そこで観たものは、

すぐ目の前で繰り返し躍り上がる、眩しく輝く波しぶき。

絶壁に衝たって押し返され沖に向けて戻る波と、寄せ来る波が衝突してできる、

ガラス細工の様な一瞬の造形彫刻だった。

頭が空っぽになり、夢中で撮った。

テクニックとかセンスとか、「そんなのカンケーネェ!」・・・失礼。

神々しい程の地球の息吹、海底から湧き起る強烈なマナに

取り囲まれてしまったような感覚に浸りながら、

平穏でとてもハッピーな、安らいだ気分になれたことを覚えている。

どれくらいの時間、立ち尽していただろうか、ふと気が付くと

真っ黒な岩場は、もう足下が見えないくらいに暗く、

今度は懐中電灯を持って来なかった自分を再び責めた。

早く帰らないと危ないと感じ、後ろ髪を引かれる思いでその場を後にした。

また必ずここに戻って来たいと心に誓いながら。

The END

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2007年10月2日火曜日

【輝く風】Bali Hai-2


ゆっくりと時間が流れて行く。

ブルーだった上空が徐々に暗い紫色に変わって行く。

絶壁の下の方から、やさしく吹き上げる風に乗って、

「ザーーーー」という波の音が絶え間なく聞こえてくる。

遥か沖から左手に位置するHanalei bayに向かって、

穏やかな起伏を保っていた海面が、岸に到達する数十メートル手前で

幾つかの弧をつなぎ合わせたWave lineと化し、

繰り返し押し寄せる。

その深碧の水面も、天空の残照を映してか、微妙に紫色だ。

視界は暗さを増し、シャッター速度はもはや1秒でも足りない。

Bali Haiの向こうの水平線に落ちて行った太陽が、

一日の幕を閉じるべく、高みに留まっている雲だけに最後の輝きを与える。

やがて、夜の帳が完全に降りる頃、

「ジージージー」と何かが鳴きはじめた。

満天に星が瞬き、急に睡魔が僕を襲う。

カウアイでの初日が終わろうとしていた。

Will be continue....maybe.

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