夕食には少し早かったので、もう薄暗くなり始めた Kailua Kona の町を抜けて、
Old Airport Beach に立ち寄ってみた。
ここは、いつ来ても閑散としていて、僕の好きなビーチの一つである。
大きな屋根と4本柱の真ん中に無骨なテーブルだけを設えたガゼボが点々と建っているだけの、どうって事ないビーチなのだが、トワイライトのこの時間、潮騒を聴きながら海風に浸っているだけで気分も身体も、顔までもが自然に綻んでしまう。
少し離れたガゼボの下で、大勢のロコファミリーが夕食を楽しでいた。老人夫婦とその息子や娘夫婦、そして孫達だろうか。
ウクレレに合わせてハワイアンソングを歌い、フラを踊る。
質素で飾り気のない和やかな集い。それが、オハナを何よりも大切にするハワイの人たちの一番のご馳走なのだ。
子供達は波と戯れ、走り回り、屈託のない笑い声を発して最高に幸せそうだ。
浅瀬で海水をかけ合って騒いでいた子供達の一人が、オレンジ色の夕日が水平線に沈み始めたことに気付いた。
すると、にわかに全員が太陽に向かって畏敬の表情を露にし、
硬直したまま波に揺られている。
今日一日の幸せを夕日に感謝し、祈りを捧げているかのようだ。
僕は彼らにカメラを向けた。しかし、気付く様子もない。
暫くして声を掛けてみた。"Hey guys!
I wanna take your picture! Can you look at over here?"
するとそれが聞こえた子供達は"イェーィ!"と大きく手を上げて
シャカサインをしてくれた。
その時の笑顔が素晴らしくて、
嬉しくなって僕も両手で大きなシャカサインを返してしまったんだ。
こんな些細なことなのに、
とても大きな幸せを僕に与えてくれた出来事だった。
A happiness is near everybody.
〈ランキング参加中〉