2007年3月9日金曜日

【輝く風】雨の街にリノ・マカニは存るのか I


カウアイ島の Hanapepe は雨が降っていた。
ほんの数十メートルしかない通りにショップやギャラリーやカフェが何軒か
並んでいるだけの小じんまりと落ち着いた集落である。

全部の店をじっくり見てまわっても1時間もあれば事足りてしまう。
雨のせいか訪れる人も少なく、しっとりと言うより、
じっとりと湿った重い空気が流れている。

妻はこの辺りで一番大きなショップに傘を探しに入って行った。
ボクは通りに面したベンチに腰掛けて待ちながら、
空ばかりが気になっていた。

濃い雲がすぐ上の空にどんよりと居座っていて雨はまったく止む気配がない。
「やっぱりマジで傘を買わないとマズいかもな…
って言うより海もないし陽射しもないこんな田舎の風景、
どこを撮っても観光ガイドの写真よりつまらんぜ。」
と、もう3日も続いている雨に嫌気がさしてナーバスになり、
モノを視る眼までも雲ってしまっていた。( II につづく)

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