2007年3月10日土曜日
【輝く風】雨の街にリノ・マカニは存るのか II
「オレはハワイに遊びに来てんじゃねーぞ、クソッ。」
と無意味な怒りを空にぶつけてみても、空は謝ってくれる筈がない。
怒りが諦めに変わり、
ピチャピチャと雨の雫が跳ね散る水溜りをぼんやり眺めていた。
その時、ふと顔をあげると通りの向いのカフェの三角屋根が不意に明るく輝きはじめた。
雨は止んでいないのに遠くの雲間から陽が射している。
「ウッソだろ!」と呟きながら
「空が謝ってくれてるのか?…エェ〜?…有り得ねー!」と訳が解らず混乱し、
カメラを車に置いて来た事に気が付いた。
公共のパーキングまで50メートルは走った。
「そのまま陽が射していてくれよー!」と願いながらカメラバッグを担ぎ、
キョロキョロと陽が射して輝いているところがないか探しながら、
あたふたと戻って来たらさっきの三角屋根はもう輝きを失っていた。
…ダメだ、完敗だ。…でも自分が悪いのだ。( III につづく)
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