2007年12月26日水曜日

【輝く風】地球が壊れていく。



ここはマウイ島・パイアの外れの美しいビーチだが、
最初、どうしてこんな波打ち際に木が生えているのか不思議に思った。

あってはならない事なのだが、実は
悲しい事に、地球温暖化の影響で海の水位は確実に上昇していたのだ。

以前はもっと広かった砂浜がどんどん狭くなり、
海水の影響を受けるはずが無い場所に生息していた木々の足下まで、
波が押し寄せる様になってしまったのだ。

・・・この木も、もうすぐ枯れて倒れてしまうだろう。

こんなに素敵なハワイのビーチが、
至る所で人為的な環境破壊の影響を受け始めている。

下の写真は、同じくマウイ島ラハイナの南の海岸。
この悲惨な光景を見て欲しい。

海水によって枯れてしまった倒木が折り重なって
こんなに悲しい姿を曝けだしていた。



オアフ島のカイルアビーチだって、手前の公園からビーチにつづく所で
砂がえぐられて断崖と化し、木々の根が露出していた。

あんなに美しかったビーチが人類の犯した愚かな行為によって
無惨な姿に変わり果て、とても可哀想で、僕には撮る事ができなかった。

太平洋のど真ん中に浮かぶ小さな島々、ハワイ諸島。

僕らに癒しと希望と優しさを与えてくれる
この愛すべき地球の「ヘソ」が、
環境の異変に対してこんなにもデリケートだったことに
とても強いショックを受けてしまった。

きっと、この美しい彩りの楽園・ハワイは、自らの身を呈して
地球の危機を人々に訴えかけているのだろう。

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4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

モトムさん、悲しいけれどこの現実を撮ってくれてありがとう!
先日の冬至の日、アロヒさん達と沖縄にいました。
聖地である玉城グスクの横に作られたゴルフ場。
悲しいけれど、これは私達人類が行っているものです。
モトムさんの美しい写真で見せられると、
いっそう胸に迫ります。

Motomu Takayama さんのコメント...

Saraさん、
ハワイや沖縄にいると、地球って太陽との絶妙な距離によって生きている、宇宙でも希有な星だという事を実感しますよね。
僕は南の島が大好きなので、美しいビーチが壊されて行くのを見ると悲しくて仕方がありません。
海水の水位が上がると、大潮の時の干満の差は何倍かに増幅され、なだらかな傾斜の砂浜は海底に沈んでしまいます。
湘南でも同じ現象を憂いていたサーファーがいました。
これから、どうなって行くんだろう・・・。

匿名 さんのコメント...

こういった現状を写真で伝えていく事の重要性を頭では理解しながらも、そればかりを続けて撮っていると自分の心にストレートに跳ね返ってきて苦しくなるんでしょうね。ちょっと種類は違うかもしれませんが鋭利なもので落書きされたマカプウポイントのサボテンを撮った時、そんな気持ちになった事がありました。

Motomu Takayama さんのコメント...

Hiroさん、
マカプウポイントのその落書きサボテンは、
僕も見ましたが、撮る事はできなかった。
もしもその時に撮るのが苦しかったら、
ためらわずにシャッターはOFFします。
僕は社会派カメラマンではないし、写真にメッセージを込める事はあまり好きではありません。
でも、その時に自分が感じた事をストレートに写真で現せたら・・・という気持ちもどこかに在り、日々葛藤してます。
いやはや、どないせなあかんのんか・・・。