2008年1月22日火曜日
【輝く風】悲しいものは美しい
吉本ばななさんの小説「まぼろしハワイ」のあとがきに、
「美しいものはなぜか悲しい・・・いや、悲しいものだからこそ美しいのだ」
というような一文があったと思う。
きっと、一瞬で消えてしまう儚さを持つものは、
その内に秘めた悲しみを打ち消すために、
幻の様に美しく輝くのだと、彼女は言いたいのだろう。
僕も、ハワイで美しく輝くものを撮っている時、同じ事を感じる。
日差しを浴びてキラキラと輝く花々や緑。
黄金色に染まりながら流れて行く雲。
つかの間の虹。
飛沫を輝かせて押し寄せる一つ一つの波たち。
空を赤く染めながら、光を失い、沈んでいく夕陽。
みんなみんな、幻のように短い間に燃え尽きて消えてしまう。
宇宙のスケールで考えれば、
太陽だって、この地球だってとても脆く儚いものだと思う。
それだからこそ、こんなにも美しいのか。
・・・あ〜、悲しい。
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2 件のコメント:
あ、なるほど…
永遠の美など存在しないことを、魂で知っているのかな??
だから美しいものからは目が離せなくなるし、
涙が出そうになる(実際は出ませんが…)のでしょうか。
余談ですが、吉本ばななさんは大学の先輩です。
直接面識はありませんが^-^;;
Saraさん、
そうそう・・・魂では誰もが知っている事。
美しいものに遭遇した時、僕はよく、撮りながら涙があふれて来て困ります。
多分、その時の感動には、どこかに悲しみが隠れていて、
感情はコントロールできないので、
こみ上げて来てしまうんでしょうか?
みんなが泣ける映画なんかでは、泣けませんが・・・。
吉本ばななさんは、僕の実妹の高山なおみ(料理家)が
料理エッセイ「諸国空想料理店」を出版するきっかけを
作って下さった事と、僕がまだ20代の頃、
父上の吉本隆明氏の著作に傾倒していた事で、
なんとなく気になる存在の方です。
Saraさんが大学の後輩だとは・・・。
なんとなく、特別なご縁を感じます。
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